ほうれん草の育て方を初心者さんにもわかりやすく解説します。
ほうれん草をプランターで栽培するには苗の植えつけから収穫まで5つのステップを押さえましょう。
病気や害虫の対策や、栽培中につまずきがちなよくある質問もまとめました。
おいしいほうれん草を収穫するための参考になりますように。
1. ほうれん草ってどんな野菜?
ほうれん草は、鉄分、ミネラル分、ビタミン類を豊富に含む栄養たっぷりの緑黄色野菜です。
東洋種と西洋種がある
ほうれん草は西アジア地方で生まれてから東西に分かれ、中国で東洋種、ヨーロッパで西洋種が作られました。
日本には江戸初期に中国から東洋種が江戸末期にフランスから西洋種が輸入され、
現在は東洋種と西洋種を掛け合わせた「一代雑種」が一般的です。
東洋種
東洋種は葉の切れ込みが深く、ギザギザしているのが特長。
葉肉は薄く、根元は紅色。やわらかくて甘味があります。
アクが少ないので、おひたしなどシンプルな調理でおいしく食べられますよ。
西洋種
西洋種は葉肉が厚く、丸みを帯びています。
アクが強いので、ソテーやバター炒めなど高温調理に向いています。
東洋種に比べて病気や害虫に強く、日持ちしやすいです。
家庭菜園におすすめの3つの品種
数あるほうれん草の品種のなかから、今回は家庭菜園におすすめの3つをご紹介します。
ほうれん草は春まき用(3~5月)と秋まき用(9~10月)の大きく2つの品種に分類されるので、
合わせてチェックしてくださいね。
早生サラダあかり
「早生サラダあかり」は葉柄、葉脈ともに鮮紅色で、アクが少なく食味がよいのでサラダにぴったり。
秋~早春まで種まき適期は幅広く、作りやすい品種です。
強力オーライ
「強力オーライ」はとにかく生育が旺盛で、株張りがあるのでボリューム感たっぷり。
秋まき(9~10月)に適した品種です。
弁天丸
「弁天丸」は極濃緑色で葉柄がしなやかで折れにくく、収穫のしやすさが魅力。
くせのない食味で、えぐみ(アク)が少なく、さっぱりとした甘みのある味わいで
お浸しやバター炒めでおいしさが引き立つ秋まき品種です。
2. ほうれん草をプランターで育てる時期や環境
ほうれん草は秋~冬が旬で、最も栽培しやすい時期です。
特に、霜に当たって「寒じめ」になると甘みと栄養分がぐんとUP。
例えば、秋口から数回に分けて種まきをすれば、
秋~春の長期間、毎日食べたい分だけ収穫を楽しむことができますよ。
ほうれん草の栽培カレンダー
ほうれん草の種まきは3~5月、9~10月が適期です。
発芽・生育の適温は15~20度と冷涼な気候を好み、
耐寒性がとても強くマイナス10度の低温にもよく耐えます。
しかし、暑さには弱く、25度以上になると発芽や生育が急激に悪くなり病害虫の発生の原因に。
また、長日条件では「トウ立ち」しやすいので7~8月の真夏の栽培はおすすめしません。
街灯や夜間照明に気を付けて
ほうれん草は長く日に当たりすぎると、花茎に花芽がついて
葉の育ちが悪くなる「トウ立ち」の性質を持っています。
例えば、街灯などの近くで育てると、
ほうれん草は『昼が長くなった』と勘違いして「トウ立ち」の原因に。
夜間に照明が当たらない場所で育てるようにしましょう。
ほうれん草は水のあげすぎに注意
ほうれん草は過湿を嫌う野菜です。
タネまき直後はたっぷりと水をあげますが、
発芽が揃ってきたら徐々に減らし、発芽後は土が乾いた頃に水やりを。
3. ほうれん草のプランター栽培に必要なもの
- ほうれん草の種
- プランター
- 培養土(10L)
- 肥料
- ジョウロ
4. ほうれん草のプランター栽培の方法|5つのステップ
ほうれん草のプランター栽培の方法を5つのステップにまとめました。
家庭菜園ブランド「UETE」の定番商品「ほうれん草 スターターセット」を使って、
ほうれん草の育て方をご紹介します。
ほうれん草のプランター栽培の方法|①土づくり
まずは、UETEの培養土「UETE SOIL PACK」を使って土づくりに取りかかりましょう。
家庭菜園で重要なポイントのひとつに、育てる野菜と土との相性があります。
UETEのオリジナルアイテムのUETE SOIL PACKは、
軽量で野菜が健全に根を張り成長するように、野菜が喜ぶ良質な栄養源をオリジナルブレンドした培養土。
お届け時はさらさらと乾燥した状態になっていますが、使用前に水を含ませることで効果を発揮します。
使い方はカンタン。
2袋分(計10L)のUETE SOIL PACKに対して500mlの水をたっぷりと含ませて、
プランターの中で大胆にかき混ぜたらUETE流の土づくりの完成です。
ほうれん草の育て方|②種まき
土の用意が整ったら、ほうれん草の種をまきましょう。
表面の土を平らにならした後、土に1cm程度の溝を指でつけます。
約1~2cm間隔になるように1粒ずつ種まきをします。これを「すじまき」と言います。
その他にも「点まき」という方法があり、種を等間隔に種まきすることを指します。
指先を使って2cm間隔をあけ、20ヵ所くぼみをつけましょう。
くぼみ1カ所につき1粒〜数粒ずつの種をまきます。
種まきの方法は「すじまき」、「点まき」どちらでもOKです。
種まき後は種に土を薄くかぶせ水やりをしましょう。
ほうれん草の発芽を成功させるコツ
ほうれん草のタネはかたい果皮に包まれています。
水をあげても吸水しにくく、表面の果皮が濡れる程度の水やりでは
中のタネが発芽するのに必要な水分が不足して、発芽ムラを招きます。
タネまき後は水をたっぷりとやるとともに、発芽までは土の表面が乾燥しないよう注意が必要です。
勢いよく水をあげてしまうと、まいた種が流れ出てしまうのでやさしく水をあげてくださいね。
種は1週間~10日で発芽します。
このとき、肥料をあげる必要はありません。
UETE SOIL PACKに含まれている肥料成分が、効き目を発揮するからです。
まき溝と覆土は均一に
発芽を揃えるコツは、まき溝と覆土が均一であることです。
表面の土やまき溝、覆土の厚さが凸凹だと、発芽が不揃いになりその後の生育にもムラがでます。
タネまき後、土を被せる際は表面をていねいにならすことで確実な発芽を目指しましょう。
防虫ネットを張れば害虫対策に!
自然農法で育てる場合は、種をまいた後に防虫ネットをかぶせて害虫対策を始めましょう。
冬を除く全ての時期で虫には要注意!
ほうれん草のプランター栽培の方法|②水やり
ほうれん草を育てはじめたら、毎日、土の状態をチェックしましょう。
種が発芽するまでは土が乾かないように注意しますが、発芽し終わった頃から徐々に水やりの量を減らしていきます。
発芽後は、表土が乾いたら水やりをします。
プランターの底から溢れるくらいにたっぷりとお水をあげてくださいね。
水やりのタイミングがわからなければ、水やりチェッカー「SUSTEE(サスティー)」が便利ですよ。
ほうれん草のプランター栽培の方法|③間引き
家庭菜園では種まきを経て芽がでてきたら、重なりあった株を取り除きます。この作業を間引きと言います。
間引きをすると株同士の日当たりや風通しがよくなり、その後の良好な生育につながります。
ほうれん草の間引きは2回
ほうれん草の間引きは計2回おこないます。
1回目の間引きは、双葉が出たとき。
隣同士の葉が2~3cm間隔になるように生育のよい株を残して間引きします。
2回目の間引きは、本葉が2~3枚になったとき。
隣同士の葉が4~5cm間隔になるように間引きをおこなってください。
間引き後は、株がぐらつかないように株元に土寄せをしましょう。
ほうれん草のプランター栽培の方法|③肥料(追肥)
2回目の間引き後は、苗がぐらぐらしないように軽く土をよせて苗が倒れないようにします。
土寄せ後は株元に、必要養分を追加で与える「追肥(ついひ)」をします。
肥料の量の目安は、UETEがお届けする肥料袋の場合は追肥1回につき1袋(15g)です。
追肥後に見える白カビのようなものは「酵母菌」です。
追肥後、土の表面に白カビのようなものが発生する場合があります。
これは肥料に含まれる「酵母菌」というものです。
スターターセットに付属の肥料が有機肥料のため、暖かくなるとこの酵母菌がつきやすくなりますが、
害は全くありません。
見た目が気になる場合は、5cm程度土を掘り起こして土中に肥料を入れてください。
ほうれん草のプランター栽培の方法|⑤収穫
草丈が25cmほどになったら収穫の合図です。
根ごと引き抜いて収穫し、根はハサミで切り取りましょう。
5. ほうれん草のプランター栽培で注意すべき病気や害虫
ほうれん草のプランター栽培で注意すべき病気や害虫について解説します。
病気
ほうれん草は暑さには弱く、25度以上になると発芽や生育が急激に悪くなり、
べと病などの病害が多発します。
べと病に注意!
ほうれん草のべと病は、糸状菌(カビ)が原因の病害で、主に葉に発病します。
平均気温が8~18℃で過湿状態が続くときや、
葉が3、4枚以上混み合っているときに発生リスクが高まります。
予防対策としては、べと病にかからないように開発された「抵抗性品種」を栽培すること、
葉を間引くことなどが有効です。
もし病害が発生したときは、すぐに病葉を取り除いたり、全身病斑を示す株は、株ごと防除しましょう。
害虫
ほうれん草は、ヨトウムシやネキリムシ、アブラムシ、アザミウマなどさまざまな害虫に注意が必要な野菜です。
こまめに葉の表裏をチェックしたり、忌避剤を利用して予防に努めましょう。
6. ほうれん草のプランター栽培に関するよくある質問
ほうれん草の育て方に関するよくある質問をまとめました。
Q. ほうれん草は「トウ立ち」に注意と聞きますが、そもそも「トウ立ち」とは?
A. 「トウ立ち」とは、花芽のついた花茎が伸びてしまった状態のことです。
ほうれん草は春先から初夏にかけて日長が長くなる時期に花芽が出てきてトウ立ちしやすくなります。
一般的に、春に育てる場合は3~4月までにトウ立ちの遅い品種を種まきしますが、
5~6月はさらにトウ立ちが早くなるので茎が伸びないうちに早目に収穫してしまいます。
ただし、このトウ立ちの程度は品種によりけり。
トウ立ちのしづらい品種を選べば育てやすさは上がるでしょう。
ほうれん草を上手に育てておいしく収穫しよう!
家庭菜園でほうれん草を育てるおもしろさは、
種から育てたほうれん草を新鮮なうちに自分で収穫して採れたてのおいしさを体感するところにあるでしょう。
種から育てて、成長を見守ることで、
普段口にしている野菜がどんな風に育っていくのかを知ることができるのは、家庭菜園ならではの醍醐味です。
初めてほうれん草を育てるならUETEがおすすめ
家庭菜園ブランド「UETE」では、ベランダなど育てる場所さえあれば
誰でも簡単にほうれん草の家庭菜園を始められる「ほうれん草 スターターセット」を販売中。
UETEがお届けする「早生サラダあかり」という品種は、
ある程度の低温でも生育性がよいので初心者さんにおすすめ。
葉柄から葉脈にかけて赤く色づき、見た目にも鮮やかです。
あっさりとした味わいはサラダにぴったり。
家庭菜園のある心地よい暮らしをUETEではじめてみませんか?
育て方に迷ったらお気軽にご質問ください
ほうれん草の育て方について、わからないことが出てきましたら
当サイトのCONTACTやInstagram(@uete.jp)からお気軽にご質問くださいね。
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