人参をプランターで育てるなら、通常よりも小さなサイズで収穫できる「ミニ人参」がおすすめです。
今回の記事ではミニ人参の育て方について、
種まきから収穫まで6つのステップで初心者さんにもわかりやすく解説します。
病気や害虫の対策や、栽培中につまずきがちなよくある質問もまとめました。
おいしいミニ人参を収穫するための参考になりますように。
1. ミニ人参ってどんな野菜?
人参はセリ科の野菜。
人参と言えば、非常に多くのカロテンを含む代表的な緑黄色野菜ですよね。
葉にはビタミン類やカルシウムが含まれています。
人参のルーツは中央アジア
人参の原産地はアフガニスタン周辺の中央アジア。
その後、伝播したルートによってふたつのタイプに発展していきました。
ひとつはシルクロードを経て中国で成立した東洋種(長根ニンジン)。
もうひとつはヨーロッパに伝わり分化した西洋種(短根ニンジン)で、
食卓で馴染みのある濃いオレンジ色の人参は西洋種のものです。
人参の色はオレンジ色だけじゃない!
ニンジンの種類を色で分けると、西洋系の濃いオレンジ色のほか、
京都の伝統野菜で知られる金時ニンジンなど真っ赤な品種も。
また、黄色や紫色の人参もも最近は登場し、さらにカラフルな色彩が楽しめる野菜になっています。
初心者さんにおすすめなのはミニ人参
家庭菜園の初心者さんが栽培するなら、おすすめは見た目がかわいらしいミニ人参。
根が短く普通の人参よりも早く収穫できるという特徴があり、
採れたてのミニ人参は、えぐみが少なくすっきりとした甘み。
サラダとしてフレッシュに食べるのはもちろん、
すりおろしてスイーツの材料として使えば砂糖の量を減らせるほどの甘みを感じられますよ。
初心者さんが作りやすい3つの品種
プランター栽培で人参を育てる場合は、短根種と呼ばれる大きくなりすぎない人参が失敗しづらくおすすめです。
ここでは、初心者さん向けの3品種をご紹介します。
向陽二号(こうようにごう)
春まき、夏まきのどちらもでき、土質を選ばず幅広い作型に対応できる品種。
根部は鮮やかな紅色で、尻部までよく太ります。
発芽もよく、土壌病害にも強いので、初心者にもおすすめ。
恋ごころ
表皮だけでなく芯まで鮮やかな濃紅色で、サラダの彩りやジュースにするととてもきれい。
色だけでなく味もよし! 草勢が旺盛で作りやすいので、減肥栽培にも向きます。
ピッコロ
ベランダでのコンテナ栽培なら、スティックミニニンジンがおすすめ。
極早生種で、タネまき後70~90日で収穫できます。
根長10~12cm、太さ1.5~2cmが収穫の目安。
2. ミニ人参をプランターで育てる時期や環境
ミニ人参は、生育適温15~20度と冷涼な気候を好むので春と秋が生育適期です。
ここでは、ミニ人参を育てはじめるにあたって把握しておきたいスケジュールや栽培環境についてまとめまておきます。
ミニ人参の栽培カレンダー
ベランダなど日当たりの良い場所で育てます
ミニ人参を元気よく育てるコツはおひさまによく当てること。
植物は光合成により葉が大きく育つので、日光と水と酸素のバランスを上手にとることが大切です。
発芽を成功させるには光の加減や乾燥に注意
人参づくりで最も失敗しやすいのが「発芽」の段階と言われています。
ミニ人参は光が大好き。
タネを土深く植えてしまうと光が届かず発芽しづらくなってしまいます。
人参の発芽を成功させるには、タネをまいた後はタネが見え隠れするくらいに薄く土をかぶせるのがポイントです。
また、乾燥に弱いので、土が乾かないように発芽まで毎日水やりをしましょう。
3. ミニ人参のプランター栽培に必要なもの
- ミニ人参の種
- プランター
- 培養土(10L)
- 肥料
- ジョウロ
4. ミニ人参のプランター栽培の方法|6つのステップ
ミニ人参のプランター栽培の方法を6つのステップにまとめました。
家庭菜園ブランド「UETE」の定番商品「ミニ人参 スターターセット」を使って、
ミニ人参の育て方をご紹介します。
ミニ人参のプランター栽培の方法|①土づくり
まずは、UETEの培養土「UETE SOIL PACK」を使って土づくりに取りかかりましょう。
家庭菜園で重要なポイントのひとつに、育てる野菜と土との相性があります。
UETEのオリジナルアイテムのUETE SOIL PACKは、
軽量で野菜が健全に根を張り成長するように、野菜が喜ぶ良質な栄養源をオリジナルブレンドした培養土。
お届け時はさらさらと乾燥した状態になっていますが、使用前に水を含ませることで効果を発揮します。
使い方はカンタン。
2袋分(計10L)のUETE SOIL PACKに対して500mlの水をたっぷりと含ませて、
プランターの中で大胆にかき混ぜたらUETE流の土づくりの完成です。
ミニ人参の育て方|②種まき
土の用意が整ったら、ミニ人参の種をまきましょう。
土の気温が下がりすぎないように、数日間は天気の良い日が続く日に種まきをすると良いでしょう。
プランターの中央に指で深さ1cm程の穴を5つつくり、1粒ずつ種まきします。
種まき後は種に土を薄くかぶせて水やりを。
勢いよく水をあげてしまうと、まいた種が流れ出てしまうのでやさしく水をあげてくださいね。
このとき、肥料をあげる必要はありません。
UETE SOIL PACKに含まれている肥料成分が、効き目を発揮するからです。
防虫ネットを張れば害虫対策に!
自然農法で育てる場合は、種をまいた後に防虫ネットをかぶせて害虫対策を始めましょう。
冬を除く全ての時期で虫には要注意!
ミニ人参のプランター栽培の方法|③水やり
ミニ人参を育てはじめたら、毎日、土の状態をチェックしましょう。
種が発芽するまでは土が乾かないように注意しますが、発芽し終わった頃から徐々に水やりの量を減らしていきます。
発芽後は、表土が乾いたら水やりを。
プランターの底から溢れるくらいにたっぷりとお水をあげてくださいね。
水やりのタイミングがわからなければ、水やりチェッカー「SUSTEE(サスティー)」が便利ですよ。
ミニ人参のプランター栽培の方法|④間引き
家庭菜園では種まきを経て芽がでてきたら、重なりあった株を取り除きます。
この作業を「間引き」と言います。
間引きをすると株同士の日当たりや風通しがよくなり、その後の良好な生育につながります。
ミニ人参の間引きは3回
間引きは計3回おこないます。
1回目の間引きは、本葉が2~3枚になったら。
生育のよい株を残し1.5cm間隔に間引きします。
間引き後は、株がぐらつかないように株元に土寄せをします。
2回目の間引きは、本葉が5~6枚になったら。
再び生育のよい株を残し3~5cm間隔に間引きします。
最後の3回目の間引きは、草丈が15cm程度になったら。
生育のよい株を残し5cm間隔になるように間引きします。
間引き菜もお浸しなどでおいしく楽しめます。
間引いた葉もおいしい!
間引いた葉は、実はビタミンが豊富です。
油炒めや、お浸しなどでぜひ食べてみてくださいね。
ミニ人参のプランター栽培の方法|⑤肥料(追肥)
土寄せ後は株元に、必要養分を追加で与える「追肥(ついひ)」をします。
ミニ人参の追肥のタイミングは2回
1回目と2回目の間引き後、列と列の間に肥料1袋(15g)を与えてください。
追肥後はしっかり土となじませます。
肥料の量の目安
UETEがお届けする肥料袋の場合は、追肥1回につき1袋(15g)です。
※UETEがお届けする肥料3袋のうち、残りの1袋は予備です。
追肥後に見える白カビのようなものは「酵母菌」です。
追肥後、土の表面に白カビのようなものが発生する場合があります。
これは肥料に含まれる「酵母菌」というものです。
スターターセットに付属の肥料が有機肥料のため、暖かくなるとこの酵母菌がつきやすくなりますが、
害は全くありません。
見た目が気になる場合は、5cm程度土を掘り起こして土中に肥料を入れてください。
ミニ人参のプランター栽培の方法|⑥収穫
根元が太って草丈が30cmくらいになったら収穫の合図です。
根元を両手で持ち、勢いよく引き抜きましょう。
5. ミニ人参のプランター栽培で注意すべき病気や害虫
ミニ人参のプランター栽培で注意すべき病気や害虫について解説します。
病気
ミニ人参の代表的な病気は、黒葉枯れ病や斑点細菌病です。
これらの病害は葉枯れを引き起こし、ひどい場合には全体に枯れて肥大が完全に止まることがあるので注意が必要です。
害虫
ミニ人参の害虫にはヨトウムシなど蛾が挙げられます。
毎日こまめに葉の表裏をチェックするのが、害虫を寄せ付けないコツ。
見つけたらすぐに割りばしで駆除するか、勢いよくホースなどで水をかけて洗い落としましょう。
6. ミニ人参のプランター栽培に関するよくある質問
ミニ人参の育て方に関するよくある質問をまとめました。
Q. ニンジンのタネをまきましたが、うまく発芽しません。
ポイントを教えてください。
A. タネまきはタネが隠れる程度に薄く土を被せて、たっぷり水やりを。
その後も土が乾かないように乾燥防止に努めましょう。
人参の発芽には日数がかかり、25度では7~10日ほど必要です。
また、タネの吸水力が弱く、発芽するまでに土壌が乾燥すると極端に発芽しづらくなってしまいます。
そのうえ人参のタネは「好光性(こうこうせい=発芽に光を必要とすること)」で小さいため、
タネまき後に土を厚く被せすぎることも発芽率を下げる要因に。
人参の発芽適温は15~25度なので、春に育てるなら気温が十分に上がってから。
夏に育てるなら真夏の栽培は避けて、気温が25度くらいに下がってからタネをまきます。
夏まきの場合は水分不足にご注意を。
Q. ニンジンが「また根」になってしまいます。どうしてでしょうか?
A. 土のなかで根が伸びる初期に、なんらかの障害物が生長を邪魔していると考えられます。
ニンジンが「また根(股根)」に原因として、
プランター栽培であれば土の中に石が多かったり排水不良であることが考えられます。
畑での栽培であれば前述の理由のほかに、耕うん不良や畝の高さの不足などが考えられるでしょう。
よく耕し、有機質に富んだふかふかした土づくりを心がけましょう。
土壌で発生するネグサレセンチュウなどの害虫が生育初期に根を食害することも、また根の原因です。
土壌の消毒、マリーゴールドやエンバクによる緑肥によってセンチュウを抑制するとよいでしょう。
化成肥料の過多や施肥ムラなどもまた根の原因となるので、株元への肥料の多用は避けましょう。
また、古いタネは根の伸びる勢いが弱いため、また根や曲がりやすくなります。
ミニ人参を上手に育てておいしく収穫しよう!
家庭菜園でミニ人参を育てるおもしろさは、
種から育てたミニ人参を新鮮なうちに自分で収穫して採れたてのおいしさを体感するところにあるでしょう。
種から育てて、成長を見守ることで、
普段口にしている野菜がどんな風に育っていくのかを知ることができるのは、
家庭菜園ならではの醍醐味です。
初めてミニ人参を育てるならUETEがおすすめ
家庭菜園ブランド「UETE」では、
ベランダなど育てる場所さえあれば
誰でも簡単にミニ人参の家庭菜園を始められる「ミニ人参 スターターセット」を販売中。
UETEがお届けする「ピッコロ」という品種は、タネまき後70~90日で収穫できる極早生種。
歯切れがよくやわらかで、水分と甘みに富んだミニ人参をお楽しみください。
家庭菜園のある心地よい暮らしをUETEではじめてみませんか?
育て方に迷ったらお気軽にご質問ください
ミニ人参の育て方について、わからないことが出てきましたら
当サイトのCONTACTやInstagram(@uete.jp)からお気軽にご質問くださいね。
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